開発は"完全停止"エアロデザインへのこだわり

ロードスターは、購入した当初と今は完全にこのNDロードスターに対して付き合い方が変わりました。俗に言われる”ロド沼”にハマったともいえますが、この開発はなんと購入から約半年後に考えをまとめてデザインをして着手しました。そんな相棒愛から発生したエアロデザインのお話です。

”人馬一体”というキャッチフレーズをマツダはインターネットのカタログサイトでも伝える...。どれどれと乗ってみたらまさにその通りだった。そして軽さが作り出す楽しさと安心感。

 

乗り初め自分の中を電撃が駆け巡った。この軽さは若いころに他のメーカーの車だが1300ccのFFターボ車を買って乗っていた事があった。走行会でも2000ccまでの

スポーツカーをどんどん抜いていける。

加速、ブレーキ、コーナリングと軽さは機能面では偉いと言えた。このロードスターは1500ccのFRノンターボ車。その性能は当時のFFで成せなかった

コーナー明けのアンダーステアもなく思うがままにその曲線を駆け抜ける事が出来た。

そして、オープン時に広がる心が解き放たれる。嫌な事なんていざ走り出せばふうっと消えて忘れてしまう。仕事を忘れこの相棒に掘れてしまい開発をまだしなくても良い。もっと知りたいと毎日走り続けた。


後々に分かった事だがこの原因は足回りのアーム類の微かな緩みがこれを引き起こしていた。この頃から、SNSを通じて同じロードスター乗りに質問をした。答えは、高速域で

ヒラヒラ(ふらふら)とする話が多く聞けた。いざ、足回りの修繕を済ませ何回もこの未経験域を知りに行った。確かに横移動時に話に聞く感覚が起こる。バネの柔らかさ、減衰力の設定といろいろと考えられたが自分的には速度域的に風がこれを行っているのではないかと考えた。自動車は空気を掻きわけて前に進んでいるから、その過程では普段見るボディの表面をなぞっていく風と底面やタイヤハウスの空間に入り込んで車を持ち上げようとする。

この力は速度に比例してどんどんと強くなる。高速道路の走行時にハンドル操作が異状に軽く感じ慎重に操舵しないといけないと感じるのがまさにこれだ。風により持ち上げられようとしているタイヤを路面に押し付ける力が弱まるからである。このNDロードスターはこの症状にこの速度域で悩まされているとそう結論づけた。

過去にGTカーレースを知り近くで見てきたエアロ屋ができる事をやりたい。もう一度この相棒を少し離れて見つめて考えた。

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デザインも機能もバランスがとれているこの相棒が高速域に抱える特性を空気の力を用いてもっと良くしたい。

自分にできる事とは何か、悪さする風をその形を用いて風は風で改善する。安定感が増せば、その走りはもっと先の域まで進めるからさらに楽しみが増える。

高速域での

・フロントの浮きを抑え操舵感を強くする 

・車両中半から後方まで風を綺麗に流す

・リヤタイヤの接地性を上げる

 

いくつか課題を掲げてその改善のため形を考えるために車検の基準とストリートに見合ったデザインを描きまくった。

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ベンチュリ―パネル.png

フロント部の浮きの改善には、まずタイヤハウスに風が入りにくくする様にバンパーでタイヤを覆う、タイヤハウス内で車両に上方向で掛かる風圧を風が起こす吸出す力(負圧)を使いホイールの隙間等からこれを抜き、上方向へかかる力を減らす。

またさらにフロントタイヤの接地性を上げる為にフロントバンパーアンダーパネル上でダウンフォースを発生させるためにタイヤ前方にスロープを設けベンチュリ―効果発生によりこの部位で清流しながらこの効果を得る。

車両の側方では、車両下を通る風が車両側面に飛び出し乱流化しないように下まで延長してそれを低減して、同時に外側を通る風が車両側面の下側で流速が落ちる傾向がある為、その流速を速め、剥離していかないように丸みを帯びたスライダー形状でスムーズに後方へ風を流し、リヤタイヤの接地を弱くさせている後輪のタイヤハウスへフロントバンパーと同じ理屈で風に渦を巻かせ後輪の浮上がりを抑制させる形にする。

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ここで得るリヤタイヤの接地性の向上にさらにリヤウイングで発生させるダウンフォースを追加してここで機能がしやすい様に大きな支柱を設けて車両中盤からの風をなるべくウイング部囲われた中を通し通過させる事で風を綺麗な流れ方に整流しながら戻して車両から剥離させる。この風を綺麗な状態に戻し、車両から剥がす事は重要。

 

じつは綺麗に通過しない風(乱流)は、その通過時に車両をも押しますし、乱流内に発生する渦は真空を発生させる可能性が高く、この真空に飛び込む空気が他を吸い込む負圧が起きる。あまり普段意識されていないこの剥離していく風が実は車両後方で渦を発生させてそこで起きている負圧は自車をも後ろに引き戻そうとする状態が起きている。

 

この対策として、トランク上にエアスポイラーを設け少し跳ね上げ風をさらに後方へ送る事で自車引戻し力の低減を図る。
今回、エアロダイナミクスの制作において、これを求める機能を導入したデザインを考えました。

​商売よりロードスターのカスタムに貢献したい

 

本来メーカーとしての販売や売上とを考えるならば、純正バンパーやサイドステップに取付けるものとして幾つかのパーツに分けて商品化した方が都合が良いのです。

 

カボワンスポーツでは、ロードスターのカスタム市場に対し何年も後発での発売である事とこれから組み続け車両を作るには商品点数をまとめさせていただいた方が良いと考えてます。

 

フロントエアロをバンパー形状とし4つの機能を集約した

・バンパーでフロントタイヤハウスへの風侵入を抑制

・タイヤへの直接な風当たり抑制し走行音を低減

・高速時タイヤハウス内上昇向き高圧風を渦発生で低減

・フロント底板にスロープを設けダウンフォースを得る

 

リヤタイヤ押付力向上をリヤウイングとサイドSで構える

・サイドステップで車両底からの風巻きあがりを抑制

・サイドステップによるボディ横通過風の流速を加速

・サイドステップから渦風利用で後輪押付け力抜けを抑制

・リヤウイングにダウンフォース獲得を狙う翼型板を採用

・トランクスポイラーをウイングと一体化剛性強化

・トランクスポイラーで風を跳ね上げ自車引戻しを低減

・トランクスポイラーと支柱により車両後方部の清流強化

・大きな台座が風から得る力を剛性の強さで漏れない伝達

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今回 掲げたテーマ課題をクリアするために機能を盛り込んだデザインにしました。もちろん、それには何回も絵を描き、ダメだと失敗を重ね描きなおし、悩み、考え答えを追求して導きだしたデザインです。

案外知られていない部分がその2次元から3次元に形を変えていく工程が苦労します。

今回 デモカーには試作エアロダイナミクスを装着走行して確認できたことが幾つかあり、それは想像通りの部分もあればフロントバンパーのように予想以上に効果を体感できたものもあります。

全体的に高速域での走行での話ですが、空力発生は時速120キロ以上からだと業界ではよく耳にする話です。

普段の生活上では高速道路走行域になりますが、90キロ位から走行音の風切り音が静かになり始め、その先の速度ではふわふわした操舵感ではなく、どちらかと言えば安定感が増した操舵感で操作が出来ていると感じてます。それは、正直通常の高速走行とは全く別物の安定した感覚の中で得られる空間でした。

あくまでデータ上ではなく、個人の体感感想ですから根拠となる数値はありませんが、対象速度域に到達に向かいドライバーの視点も下がりますし、走行後の車両がグッと車高が下がっております。

是非、おそらくこれまでに体感されていないのではないかという域でのNDロードスターの更なる高次元での人馬一体化のご体感を皆様にはしていただきたいそんな想いが制作後に起きてます。

よろしければ、是非装着しご体感くださいませ。

​                           カボワン・スポーツ   代表 小平 薫